1月2日
♪
まじで きみが 結婚したらどうしよう
まじで きみが 結婚したらどうしよう
ゆっとくけどな普通に嫉妬しかしないよ
ゆっとくけどな新郎に挨拶できないよ
初夢ですきぴとの約束に遅刻した
目覚めてちゃんとすきぴに会えたよ
久しぶりだったから嬉しかったな
みんなはもう今年すきぴに会ったかい?
悲しいことは言わない約束だろ
みんなの心の中にも、きっとすきぴは住んでる
そのすきぴはきっと言うだろう
「TWICEしか勝たん」
「"ぴえん越えてぱおん"の"ぱおん"は花子が死ぬときの断末魔」
きてれつでへんてこで無自覚で悪辣
きっと今年もすきぴのこと好きと思うよ
みんなはみんなのすきぴを愛せそうかね?
♪BGM
肉/JUDY AND MARY
1月24日
「いつでも引越しできるように」をスローガンに、あらゆるものを処分する日々が続いている。
俺は仕事中に読書をする──というかもはや仕事中しかまとまった読書の時間を取ってなくてそれは改善していきたいのだけど──ので、それ用の本は残しながら、たとえば漫画はkindleで購入できるもの、もう使うことがなさそうな機材なんかも断捨離している。
ときどき駅前の本屋に行く。
すぐに買うこともないけど、ウロウロして立ち読みをし、気になったものはブクログにメモしていく。
昨日それをやっていたら本屋のHさんとMちゃんに「あれっこんにちは」と話しかけられ、先日彼らがうちに来たときに忘れていった日本酒はまだあるかと問われたのであると答えると、それでは仕事が終わったら行きますということになった。
やって来たHさんとMちゃんと、神経衰弱、七並べ、インディアンポーカー(言葉狩りのやつ)をやって、寝た。
その日も雨が降っていたが、朝になっても雨が降っていた。駅まで送りながらパン屋で各々パンを買って解散した。そうしている間、売りに出した大切な漫画が人知れず7000円で売れていた。
25日
出勤日だと思ったら休みだった。
中野に漫画を売りに行こうと思ったが、家を出てからメルカリで売った方が値がつくと知ったので結局ただ中野に行っただけになった。
それでも「石ノ森章太郎初期少女漫画集」をまんだらけで探そうと思い直したのに、すっかり忘れてしまい、ただ中野に行っただけになった。
ずっとくら寿司というものに憧れていた俺だが、吉祥寺についに開店したことを思い出し、ひとりで行った。
ビッくらポン(これがやりたかったんだずっと憧れていたんだ)を一回だけやったら当たったが、マジでいらんイーブイのぷくぷくマグネットを手に入れただけだった。マジでいらんかったけど、記念のようにそれは冷蔵庫に無意味に貼られている。
西荻に帰り、自転車で図書館に行く。
Hさんが薦めてくれていた「ゴシック&ロリータ幻想劇場」や「ぐるぐる使い」を探しに行ったのだが、なかった。仕方ないので代わりに「日本文学盛衰史」と「デブを捨てに」を借りて帰る。だけど家に帰って「メダロットアルティメットキャラクターブック」を読んでしまった。メダロット 1〜5の登場機体が網羅されている。
1月26日
洗濯を回す。タモリ倶楽部の録画分を消化する。ハンドソープが切れたので購入。ドトールで「デブを捨てに」を読む。面白くて四つの短編のうち二つを読みおえた。
「いかさま小僧」冒頭がすごく良く、書き写す。
帰りにツタヤで「南瓜とマヨネーズ」DVDを借りる。もう観た映画だが、めっちゃ良かったいくつかの箇所を観直してまとめておこうと思ったから。
家に帰って年賀状の返事を書く。
シンザンを描いた。うまくかけたと思う。
24日から25日まで、SACOYAN「ひがん」とBlack Marble「A Drfferent Arrangement」を何周も聴いた。
3月某日
毎週末オーディションがあった。4時間ずつひたすら頭を働かせるという内容だったが、それだけでも毎回ヘトヘトになるのに最終日は4時間+3時間という2回編成であり、我々は予想の上も下もなくきっかり予想通りの爆疲労感を味わった。それはすごく良いことだと思う。
去年の今頃は新型コロナが俺のようなのんきクンでもさすがに無視できないくらいの状況になり始めた頃であり、誰とも会わない日々が始まる予感のしていた。リモート飲みという流行の中で、普段酒なんか全然飲まない俺も缶ビールをひと缶買ってパソコンの前に置いて、誰かに誘われるのを待っていた。
あれから酒方面ではいろんなことがあって、今でもひとりでは呑まないけれど、それでもずいぶん酒を飲む量が増えた。呑む機会が増えたということだ。即真っ赤になるのも減ったんじゃないかと思っている。
三月のある日に、はす向かいのアパートが取り壊されはじめた。毎日少しずつしかし確実に取り壊されて、更地になった。住んでいた人の顔をひとりも知らないが、彼らはどこへ解散してしまったのだろうかということをよく思う。
緊急事態宣言もあけたからとなんとなく近所の行きつけの居酒屋でHさんと梨バックさん(R.N)と一、二杯呑んで、そのままなんとなく俺の家で呑んだ。もう本当に良い加減大人になってるはずなのにHさんが恋の話をしたがって、恋の話とかをした。それはやるとかやらないとかじゃなくて、ポケットからキュンですみたいなことについて。
俺は何年ぶりかでかつて好きだったみっみとの顛末を話した。何年ぶりかで話しながら、顛末をきちんと話せる自分に驚いて、そしてそれでもこぼれ落ちているエピソードがある感覚にめちゃめちゃな寂しさをおぼえた。
ひととおり聞き終えたHさんと梨バック(R.N)は「我々はたぶんその人のことあんまり好きじゃないな」と言った。みっみの顛末を聞いたほとんど全員がそう言うが、その言葉を聞くのも本当に懐かしかった。
なんの拍子か忘れたけど俺が何年も昔、演劇公演の時に入場特典にするために作った音楽をいくつか、三人で聴いたりする時間もあった。2人はすごく褒めてくれた。俺は嬉しさが少しで、残りは懐かしさでいっぱいだった。
夜も更けて2人の帰路を送った。梨バック(R.N)とは駅までの途中の道で別れ、Hさんをそのまま駅まで送った。毎度のことだけど大量飲酒でフラフラのたHさんの千鳥足に「お水買いなよ!」と呼びかけると「お水買います」と答え千鳥足はフラフラ歩いていった。
その後ろ姿を眺めていると、なぜか心ぼそい気持ちになった。
引き返す家までの道で「vampurity」を聴いた。大学生の時を思い出した。そして関係ないけど、Hさんが帰り道で事故なんかに遭って死んじゃったら俺どうしようと思った。悲しくて涙がほっぺの裏まで込み上げた。
堪えつつ歩いて歩いて、はす向かいのアパート跡地を横切った時、Hさんが部屋で「見つめていたい」をかけながらしていた話を思い出した。
「何日か前、ポカポカ陽気の昼間の部屋でこの曲を聴きながらたばこを喫ってたら突然涙が出てきちゃったんです。なんだか自分の周りの人たちが、みんな何処かへ引っ越しちゃったんじゃないかって気分になってしまって、すっごく寂しくなっちゃったんです。」
9月7日
別にそれ自体はとくべつなことではないようにも思えたとしてもやはりどこか自分の頭の外に書き留めておいてもしもいつか思い出したくなったときに思い出せるようにしておこうと準備に至る出来事というのはやはり稀ながらも起きる。
昼前にぼーっとしてたら着信があり、えぇ?と思ったその相手とはk原さんであった。
もう何年ぶりになるのかも思い出せないけど電話に出てみるとk原さんで、内容はまぁなんというか大雑把に言えば仕事の依頼だったので冒頭に書いたように何もとくべつなことではなかったが、k原さんというのは普段の生活でもうすっかりすっかり頭に浮かぶ頻度も減ったもののやっぱり俺にとってなにがしか忘れえぬ人のひとりなのかもしれんと思った。電話口の向こうにあるであろう大柄な彼の背中を想像した。
k原さんの作った映画のことは、これまでもこれからも何度も何度も何度も思い出している。
労働先に行ってみると今日の事前に覚悟してたよりは全然気楽に過ごせたのだが、なんだかとても疲弊してしまった。明日のことを思うと憂鬱になる。明日は海に行く。海は問答無用で疲れる。砂に足を取られる。しかも早起きだ。長い時間電車に乗る。
休憩時間に佐藤貴男「カルト資本主義」を読む。
くたびれて布団に転がってfamily basik『Golem Effect』を聴く。「I used to be so proud of you」が好きすぎてfamily basikはもうそればかり聴いていた一年半だったけど、他の曲もめちゃくちゃいいじゃないか……
10月31日
信じられないくらい面白い作品に、時々遭う。
それは様々なきっかけで、本当に嬉しくなる。
数日前、居酒屋にて。
「怖い本を探してるんだが」と問い合わせると「マジでこれです」と薦めてもらった。
「怖すぎて途中で一旦本を閉じます。」
でも、と彼はつづけた。
「僕はこの本を読んだ時、まだばあちゃんと暮らしていて、夕方読み終わって、ひとりの部屋で煙草を吸って、お酒を呑んで、それから、強くこぶしを握ったんです。」
──どうして?
「圧倒的な勇気をもらったことへの感動です。」
「それから何年かして、友人がこれを読んだ時に、僕に連絡をくれたんです。"俺たちの考える誠実さは間違いじゃなかった。誰かに何かに伸ばした手を、伸ばし続けることは間違いじゃない"」
「しびやさんはきっと気に入ってくれると思うし、読んだ後に、この小説に応答する作品を作らねばいけないときっと奮起すると僕は思います。僕はそうですし、そうだったし、今もそうです。」
果たして「淵の王」を読み始めた私は、
怖すぎて途中一旦本を閉じ、感動で一章ごとに涙を流し、面白すぎてすぐ読み終えた。そして現在、拳を握ってこう思っている。おれはこの小説に応答しなければならない。